笑気麻酔とは？

笑気麻酔（笑気吸入鎮静法）とは、亜酸化窒素と酸素を混ぜた「笑気ガス」を鼻から吸入することで、リラックスした状態をつくり出す麻酔方法です。意識ははっきりしたまま、リラックスした状態で歯科治療を受けることができるため、「歯科が怖い」「治療に強いストレスを感じる」という方に適しています。

笑気麻酔は、全身麻酔や静脈内鎮静法とは異なり、意識を保ったまま治療を受けられるのが大きな特徴です。全身麻酔は意識を完全に失わせる麻酔法で、入院や医療機関での厳重な管理が必要となるため、歯科ではほとんど使用されません。一方、静脈内鎮静法は点滴で鎮静薬を投与し、半意識状態で治療を受ける方法ですが、回復に時間がかかることもあり、外科的処置やインプラント治療などに用いられます。

それに比べて笑気麻酔は、吸入後すぐに効果が現れ、治療後も短時間で通常の状態に戻れるため、日常生活への影響が少なく、車の運転も可能です。また、体内での代謝がほとんどなく、肝臓や腎臓への負担も少ないため、安全性の高い麻酔法として広く使用されています。